カンジダ菌と乳酸菌(EF2001腸球菌)の相互作用を示す写真が学会誌表紙に採択されました

2014-1-21 11:43 管理者:  monjyu
 カンジダ菌は体内の他の常在細菌との関わり合いや宿主の免疫機能によって、健常者ではおとなしくしている常在真菌です。その関わり合いには、両者の菌が自分のまわりに低分子の物質を放出してコミュニケーションをとっているものと考えられています。ちょうど植物が香り物質を出すのと同じです。カンジダ菌はファルネソール(精油成分と同じものです)を産生し、また、Enterococcusも耐熱性の低分子物質を産生していて相手に影響を及ぼすことが報告されています。同様の効果は緑膿菌の産生するホモセリンラクロンにもあります。私たちはこのような細菌の産生する低分子の芳香性物質にも興味を持っています。このような低分子物質が作用するとき、二つの菌が接近していればいるほど強い効果を出すことができます。今回、私たちは、Enterococcus faecalis(EF2001)がカンジダに強く付着して、それと同時に宿主の免疫機能を活性化させる作用を持つことを見出しました。その結果は注目され、CandidaとEnterococcusの付着した状態を示す蛍光顕微鏡写真(下図:a, cに示した37℃の培養でカンジダが菌糸形発育した場合でもb, dに示した27℃の培養で酵母形の場合でも両者が付着している)が下記の雑誌の表紙に採択されました。
 この研究成果はプロバイオティクスとして実用化されている腸球菌製剤EF2001の抗真菌活性の例であり、腸内で発揮されうる生物活性として注目されており、今後さらに研究を進めていきたいと考えています。(by Sai)

参考文献:Ishijima SA et al. (2014) Medical Mycology Journal, 55巻1号, E9-E19